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特に今日の概念論の特色をなす。今日の概念論は極めて高度の発達をしているから、心理学的な意識や精神、自然科学的な自然や物質、を直接の問題としない。例えば自然といわれるものはもはや自然科学で取り扱っている自然ではない、そういう自然は本当の自然のほんの常識的な1部分に過ぎない。本当の自然はその内に客体と主体との対立の統1を含んでいる。

つまり志願者の多い学校は益々その志願者が殖える[或いはより秀れた志願者が殺到する]ということに他ならない。これは丁度、資本が大きければ大きいだけ、資本増大の量も愈々大きくなるという資本キャピタゼーション的レーセ・フェールの法則と、本質的に同じような物なのである。

『友達につれられて初て見に行ったんですが、わたし見たようなものには居られません。そう/″\しくつて。あなた。お好きですか。賑なところが……。』

『望郷の歌』は、誰も知つている通り、ゲエテのウヰルヘルム・マイステルにあるミニヨンの歌を想ひ浮べながら、京都の4季のうつり變りを歌つてみました。

以上の3点を更に少しく詳細に説明しよう。

写真的なものであろうと象徴的なものであろうと、芸術的リアリティーの分量の如きものには関係があるまい。だがそのことと、美術や舞台が、1般に夫々の視覚的芸術が、空間的時間的、社会的歴史的な本来の現実から、夫々の程度乃至方針に従って、抽象された世界のものであり、従ってこの現実のリアリティーからの夫々の距離での抽象化を持っているという関係とは別だ。つまり芸術的リアリティーの問題とは別に、現実実在の再生という意味でのリアリティーを考えねばならぬのだが、これを映画について考えて見ると、映画はこの意味で視覚の最もリーヤルな内容を充たすものなのだ。スクリーンに現われる内容は最も具象的なのだ。その芸術的世界が具象的であるなしに関係なしにそうなのだ。

『それは気がつきませんでした。そんな無理をなさってはいけませんよ』

『なか々おたいていぢやありませんね。』

ところが最近になって、評論雑誌が色々の側面からいって飽和状態に這入ったということが、出版業者や編集者の意識を刺戟し始めた。夫は1部分編集上のマンネリズムとして意識され始めた。そこで編集の新しい方針が模索されざるを得なくなった。その時まず第1に眼をつけられるのは、論文のこの分析型なのである。そこでいくつかの評論雑誌の編集者は巻頭論文を分析型から主張型へ換えようという気になって来たのである。『日本評論』などは大体そういう方針が全面に作用した雑誌であるし、例えば『中央公論』[1936年1〇月]の岡氏の文章『青年に寄す』などがその類かも知れない。……確かに読者も分析型のものの代りに主張型のものを求めているらしい。夫は必ずしも分析型に飽きあきしたからだとはいえないが、少なくとも主張型の方が新しく従って新鮮だからだ。と共に、読者というものは気が短かくて要するに結論いうものを早く簡単に読みたいということもあるので、ところがこの結論というようなものは分析型の分析の結論のことではなくて、実は文章に於ける第1テーゼのことに他ならないから、結局これは主張型の主張のことになる。

この文学キャピタゼーションに立つ主張型が、情熱的に見えるということは、尤もなことだが、地を焼くことが出来ぬ情熱が天を焦すことなど出来る筈がないのだ。情熱が主張の塗料となる時、もはや情熱ではなくて軽卒でしかない。……真の情熱は結局決意と同じに、いわば分析の結論が警察によって保証されることは、科学的にいえば要するに以上のことに尽きているといっていいだろうと思う。

困難は、現下の教育理想の内部に止まって技術的に解決しようとする限り、解けない。この問題の『教育家』的な解決は、もはや断念すべきではないかと私は思う。

『今日は。』

『戦争に負けると、こんなことになるのでしょうか』と農家の主婦は嘆息した。風は母屋の表戸を烈しく揺すぶった。太い突かひ棒がそこに支へられた。


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